17 June, 2007

ヤンソンス + バレンボイム = ∞

15日の金曜日、久しぶりにバイエルン放送響を聴きに行った。場所はレジデンツ宮殿の中にあるヘルクレスザール(Herkulessaal)。

バイエルン放送交響楽団は、ミュンヘンでガスタイクのフィルハーモニーとヘルクレスザールという2つのホールを掛け持ちしている。いつ聴いても楽器それぞれの丁寧な音が見事に合わさってこれでこそオーケストラ、という鳴りを披露してくれるこのオケだが、ホールによってやっぱり聴ける音は変わる。ガスタイクのフィルハーモニーホール(Philharmonie im Gasteig)は、サントリーホール同様ベルリンのフィルハーモニーを参考に作ったらしいが、どうも音響については真似できなかったようで、席によってギャップがかなりあるし、あまりよろしくない。席数は多いし造りも見た目も立派なだけに、惜しい話。かたやヘルクレスザールは、比較的こじんまりとして造りもシンプルだが、音響については素晴らしい。造りも音も、ウィーンの楽友教会大ホールを連想させる。というわけで、このヘルクレスザールで聴くバイエルン放送響は、ミュンヘンで一番のお気に入りの組み合わせである。

この日の指揮は常任のヤンソンス、そこにベルリン国立歌劇場のダニエル・バレンボイムがピアニストとして加わるというさらに豪華な組み合わせ。この日、メインはブラームスのピアノ協奏曲第1番。初めて聴いたこの曲、「暗い」と聞いていたが、思ったほどでもなく、とてもきれいな旋律があちこちに散りばめられていて、長い曲の割りにはまったく退屈などしなかった。さらにバレンボイムの自信に満ちて、ズッシリとした弾き方…どうやらこの曲は十八番らしい。何かあの難曲をもう悟ってる感じで、ミスタッチもむしろ味になってたし、さすがに貫禄出てた。でもあの人、あの顔とズッシリな音の割には、小さい音がとても繊細できれいだった。もちろんオケも素晴らしく、あのピアノにも全く引けをとってなかった。

またいい曲をひとつ知ることができたし、本当に心満たされた素晴らしいコンサートだった。ザーザー降りの雨の中、ダメ元で当日券狙って行ってみてよかった。