22 November, 2007

ドイツの接客エピソード

残念ながらドイツでは、お客様は神様じゃありません。

客が店員と対等な立場の店はまだいいほうで、特に観光客の多い街中では、客は店員のうさ晴らしの相手でしかない店がゴマンとある。店の種類に限らず。。。そんなわけで、特にサービスのよい日本なんかから来た場合、よっぽど高級なところ以外は、「客は店員より立場が上」という感覚は捨てておかないと、十中八九、不愉快な思いをする羽目になる。


先日、小さな雑貨屋にふらっと入った。学生のバイトっぽい若い女性店員はレジで携帯でのおしゃべりに夢中。どうやら旅行か何かの予定を恋人か友達かにドタキャンされたようで、喋っているというより、電話越しに相手にわめき散らしていた。ちょっと深めの皿はあるか訊こうとアイコンタクトを送り、声も掛けたが、バッチリしかと…。携帯に向かって文句をたれ続ける彼女。

諦めて自分で探していたら、ようやく電話が終わって近づいてきた。明らかに理性が吹っ飛んでいる。見つけた皿を前に、駄目もとで聞いてみる。

「これよりもうちょっと小さくて安いの、ありませんか?」
「Gar nichts!」(ガーニヒツ!)
「あるわけねーだろ!今機嫌悪ぃーんだよ、おととい来やがれ!」に聞こえた…。 何ともすごい形相とアクセント。おい逆切れかよ、コラ。近づいてくんなら、気持ち抑えてから近づいてこいよ。

こういう場合、日本人でも強い人ならちゃんとそれ相応に文句を言って、捨て台詞でも吐いてクールに店を去るんだろうが、僕は残念ながらそんなに強くはない。特にここまでひどい場合は、対等に張り合うことを無駄と考えてしまうタチで、怒りさえ湧いてこない。出てきたのはため息だけ。


まあここまでひどいのにはそうはお目にかからないし、何もドイツの接客の悪さを強調するためにこんなエピソードを紹介したわけじゃーない。言いたかったのは、気持ちの持ち方っていうのはとても面白いということで、接客にしても、このレベルにあるべきだという基準を少し低いところに設定しておくと、毎日とてもいい思いができる。

ドイツの接客にも、こっちに半年もいれば慣れてしまって、レストランなんかでも会計するのに10分や20分待たされるくらいじゃ気にならなくなる。接客の感覚をこっちの基準に合わせておけば、たまに日本レベルの接客を受けると感動できる。

まあその代わり、こっちの電車は朝夕のラッシュとは無縁で東京と比べれば快適。でもたまにストライキとかで電車が満員になると、電車に並んで乗ることを知らない人ばかりで、目も当てられないことになる。そんな時はドイツ人は文句タラタラだ。それでも乗車率200%を知る人には余裕。

よりひどいものの存在を知っていると、人間大らかになれる。とか言いつつも、より良いものの存在を知って、向上に努めるのがより大切という話もあるなー。

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